BX日記

Citroën BX 16TRS

2020年9月2日

ブロワファンコントロール修理

 

ブロワファンの制御はよくよく回路図を見ると
大した制御はしていない。トランジスタの仕組み入門のような回路。
ファンスピードコントロールモジュールというパワートランジスタが壊れ、
ファンスピードコントロール基板のプリント配線レオスタットを焦がしてしまったと思われる

応急処置では配線基板のレオスタットを再利用してなんとかしのいでいたが
信頼性に乏しすぎ
純正部品に頼らずなんとかすることに決めた

ファンコントロールの仕組みは、
風量ノブ3番を低速から中速に回すと658番パワートランジスタによりスピードが可変する。
最大風量側まで回すとプリント配線基板の4番端子が3番と接続し745リレーが作動、
ファンモータは12v直結となり最大風量を得られる。
今回の作業は焼損の原因の一つと思われるパワートランジスタの交換。
パワートランジスタはファンスピードコントロールモジュールとして
エンジンバルクヘッド内側に付くファンユニットに取り付けられている。
3番4番の端子間にスイッチを取り付け最大風量用とする。
3番5番端子間に100Ω 3Wの巻線抵抗型レオスタット(可変抵抗)を
トランジスタのBに接続、可変風量用とした。

下記図にはMJ11015というトランジスタを使うとあるが
実際はMU4502というトランジスタを使った。

以下の図は今回改造した部分
赤いXで配線をカットし
レオスタット(可変抵抗器)と最大風量スイッチを増設した

まずはモジュールを取り出す
設置場所は年式によって異なるようだが、
僕の個体はブロワファンの後ろ側についていた。
ボンネットを開けてワイパーモーターのした
ブロワファンの黒いプラスチックの箱の後ろに
ネジ2本で取り付けられている
(ファンの箱に付けるのは放熱のためと思われる)
ブロワファンユニットを動かさずモジュールを取り出すのは
ある種の知恵の輪テクが必要

取り出したモジュールからパワートランジスタを取り外す
半田の吸引機使用しました

 

 

 

新しいトランジスタを取り付ける。
もちろん熱伝導シリコンを塗って

 

 

仮配線をしてテスト運用してみる

 

 

テスト運用して問題なかったのでパネルに組み込む
元々のレオスタットの軸を押さえている
ステンレスの板を取り外し
新しい可変抵抗がつけられるスペースを
シャーシを破壊して作る。

 

最大風量用スイッチをセンターパネルにつけるために穴を開けてスイッチをつける

 

 

基板上のレオスタットは使用しないが
軸の部分に可変抵抗を取り付ける。
ショートしないようにゴムワッシャーを使用した

 

 

修理完了。
レオスタットは特に発熱もせず問題なさそうなので、オリジナルの軸受けを破壊して基盤に取り付け。
最大風量スイッチは真ん中にスペースがあったのでここに取り付けた。
さほど違和感無し。
テスト中何度か全く動かなくなったりしたが、
原因はステアリングコラム右奥にある745番リレーでした。
リレーの各端子を磨き接点復活剤を吹いたら誤動作はなくなりました。

右往左往したけれど
部品代トータルは2000円もかかっていないです。

 

9/13追記

100Ω 3Wの巻線抵抗型レオスタット(可変抵抗)を
使用しておりましたが最低速度が早すぎることが発覚
300Ωのものに変えると良い結果になりました

 

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