番外編
Citroën C4 Picasso
2020年4月22日
シトロエン C4ピカソ クラッチマスター交換
友人から並行輸入のMTピカソのトラブル相談。
クラッチのマスターかスレーブの磨耗でのエア噛み?
スレーブの交換はギアボックスおろさねばならず、
超大変なので1/2の確率でマスターがダメと仮定して
マスターの交換をしてみる。
通常のMTは日本に正規輸入されておらず
クラッチマスター等の部品もないので
ヨーロッパから取り寄せ。
注文しておいた部品が届いたので
早速作業。
まずはバッテリーを外します。
大容量のフューズカバーを開けて
12V+のナット2個を外し大容量フューズのユニットを横にどける
バッテリーのプラス端子を外して
黒いバッテリーカバーを外す
奥のマイナス端子のナットを緩めて外す
バッテリー左下の固定ボルトを外し
バッテリーを取り出す
大容量フューズユニットは横に退けておき
バッテリートレイを固定しているボルトを外す
ここでジャッキアップし左前輪を取り外し
インナーフェンダーを取り外す
バッテリートレイの一箇所のボルトはタイヤハウス内側から固定されているので
インナフェンダーを外さないとアクセスできない
プラスチックのトレイとその下の金属のトレイも外す
バッテリートレイを取り出すとミッションマウントの後ろに
ようやくマスターシリンダーが見えてくる
グレーのホースがブレーキマスターのリザーバタンクにつながる
この車はクラッチの油圧の油はブレーキオイルと兼用となっている
運転席のペダルから
マスターシリンダーにつながるリンクを取り外す
マイナスドライバーでこじると簡単に外れる
この辺は全て樹脂製
プラモデルみたいだ。
ようやく目視できたマスターシリンダー
バヨネットのような構造で取り付けられているが
素手で外そうとするとかなり固い
相手が樹脂なので折れちゃいそうで怖い
小さな引っ掛けスパナがあったのでこれで回すとすんなり外せる。
ブレーキマスターのリザーバタンクには
柔らかめのゴムパッキンを挟んで差し込まれているだけ
タンク側のパイプを折らないように引っこ抜くが
オイルだだ漏れになるので
周りをウエスで覆い
同サイズのゴム栓を用意して
抜いたらすかさずゴム栓をはめる
僕は端を潰したホースを使った。
マスターにつながる金属パイプは
針金のピンで固定されているだけ
配線ハーネスと同じように小さなマイナスドライバーで
ピンを緩め、または外して
引っこ抜くだけ。
角度が斜めなので力が入れにくい
小さなゴムパッキンが
金属パイプの先端につくので
これをなくしたり傷つけたりしないように注意
取り付けもパチンとはめるだけなのだが
斜めに曲がった角度なので
力を加えにくい
ハマればパチンとハマる。
新旧マスターシリンダー
プラスチックでなんとも頼りない
ゴム部品だけのOHキットは存在せず
部品はこれごと交換。
最後にエア抜きをするが
古い車だとスレーブシリンダーのところに
エア抜きニップルがついているが
この車はスレーブシリンダーが
クラッチのベルハウジングの中にあるので
ギアボックスの配管出たところ(配管の中間)
にエア抜きのニップルがある。
これもプラスチック製で指で90度回せば蛇口のように開く
工具は必要ない
ここにエア抜き用ホースをつなぎ通常のエア抜きと同じ方法でエアを抜く。
サービスマニュアルだと
ニップルを開けっ放しにして
重力でエアを抜くとあるが
実際その方法ではエアは抜けず
ワンウェイバルブを使うか
二人ペアで声かけあって通常のエア抜きと同じ方法を取るのが良い。
とりあえず完了
クラッチは切れるようになった