ランチア・テーマ日記

LANCIA THEMA 8・32

2012年8月18日〜20日

塩原号ブラッシュアップ合宿

LTOCの友人、塩原氏の8・32をブラッシュアップするために僕の家で合宿作業しました。
ブラッシュアップの内容は
1,オーバーヒート回避のためラジエターシュラウドの制作。
2,信号停止時におきるエンスト対策でアイドルコントロールバルブの交換。
3,大分やばくなってきたのでオルタネータの交換。
等です。
塩原氏の8・32は初期型でエンジン補器類が僕の2型と若干違います。

月18日 第1日目

午前、塩原氏到着、しかし雨模様で
エンジン冷えないと冷却液も抜くことができないので作業にかかれない。
まずはLTOCの奈良のメンバーから送られてきたオルタネータを室内でオーバーホールします。

こちらをオーバーホールして塩原号に取り付け、塩原号のオルタは後々オーバーホールして持ち主に戻します。
このオルタネータ、痛んでいるわけではないのですが、少々ベアリングの動きが渋く素性が判らないので
使えるかもしれない部品もすべてオーバーホールキットで入れ替えます。

8・32は世界中で部品が少なく、お金がかかる車ですが、
唯一、オルタネーターがアメリカ製と言うことで
オーバーホールキットが格安です。
DELCO Remy 17Si 120Aというモデルなのですが
オーバーホールキットは16ドルぐらいで購入可能です。

下の写真はオーバーホール前のものです。

オーバーホールはローターシャフト前後のベアリング、
レクティファイア、トリオダイオード、レギュレーター、ブラシユニットを新しい物に交換します。

ローター、ステーター、ケースがオリジナルのままです。

ピカピカになりました。組み立て時の注意は固定ボルトにプラスチックの絶縁カバーが付いている物があり
これを正しい位置にしないときちんと作動しません。気をつけましょう。

で、いよいよばらしていきます。

午後から雨もあがり、LLCを抜いて、フロントグリル、ヘッドランプホルダー等外していきます。

と、ばらしていくときにトラブル発見

ドライブシャフトブーツが破けている!

見つけてしまったらやるしかないです。スウェーデン製の汎用ブーツの在庫があったのでよかった。

ドライブシャフト取り出し完了。早く気づいて良かったね。

ラジエターの取り出しも完了。見えているラジエター状の物はエアコンのコンデンサーです。

さてさてここで難関現る!

この個体もなぜかオルタネータのボルトを排気管側から入れている!
結局排気管にぶつかってにっちもさっちもいかない状態。
スリーブ外すとボルトを上下左右に首を振れるので外せると言うことですが
そもそもスリーブも内側から入れてあるので
外すことすらできない。
サブフレームおろしても排気管も当然一緒におりるので全く意味がない。
結局ボルトを金鋸で切ることに。
面倒な作業はすべて塩原氏に任せ。4分の1ほど切ったところで今日の作業は中止。
シャワー浴びてランテルナロッサへ。

やっぱりオルタのボルトはボディフレーム側から入れた方が後々作業しやすい。
排気管側から入れるとサブフレームおろしたって何も変わらないし、排気管を外さないと無理、
そして排気管外すにはエンジンをサブフレームから外さないとだめで、結局丸ごとエンジンおろさないと無理と言うこと。
明日朝からボルト切りの作業です。電動工具は入らないからきついのなんの。

そしてもう一つの難関。いつもは簡単にばらしているドライブシャフト。
なぜか今日はサークリップをゆるめてシャフトとCVジョイントを切り離せない。どうしたんだいったいぜんたい!

8月19日 第2日目

塩原氏は朝からラジエターのシュラウド作り。

アルミ板でリブを作りはさみで切れるアルミ板をかぶせていき、
最後は台所用アルミテープで固定します。
仕上がりは安っぽいですが効果絶大。耐久性も問題なしです。

塩原氏がアルミ板と格闘している間に古川はドライブシャフトを完成させました。

サークリップが抜けず非常に苦労しましたが何とか完成。
古川はドライブシャフトをアクスルに取り付け。
塩原氏はどうしても外せないオルタネーターのボルト。何とか金鋸で切断。
新しいボルトを買いに行きたいのだがシトロエンBXは民ちゃんが子供たちをのせて実家へ。
とりあえずやれる作業をどんどんやります。

手が入らない、工具が入らない、またもや難関です。
5ミリのアーレンキーをサンダーでカットしたりしてSSTを即席で作って作業。

とにかく汗だく。麦茶を何リットル飲んだか?

ようやくBXが帰ってきて、横須賀までボルトを買いに。
帰宅後すぐに作業開始。オルタネータ取り付けて、サブフレームを連結。

ここで又難関。
サブフレームの取り付けアライメントが若干狂い、一カ所どうしてもネジが入って行かない。
あーだこうだやっていくうちにねじ山がつぶれていく。
そして工具探し。10ミリ・ピッチ1.25ミリのタップが見つからない。
暑くて工具がないといらいらする。塩原氏が冷静に見つけてくれた。
何度もやり直してようやくサブフレームの固定が完了。
ベルトを張りハブのセンターナットを締めて、オルタネータに配線接続、、、、

と、ここでまたまたトラブル。

オルタネータ配線取り付けの+端子が空回りする!もしや!

オルタネータオーバーホールの時に端子のネジの締め込みが甘かったみたい。
日がかげってきてだいぶ涼しくなってきたところ、後ラジエターの取り付けというところで
今一度分解開始。
インナーフェンダー外して、
オルタベルトテンショナー外して
ベルト外して
サブフレームをジャッキで支えて
サブフレームの連結を三カ所外して
サブフレームをおろし
オルタネータを取り出し
今一度オルタネータを分解。ゆるんでいるネジを締め付けて再組み立て。

 

 

ここで時間切れ。あたりはもう真っ暗。
もう一日塩原号を預かることにして今日は作業中止。
片付けてシャワーを浴びて、古川家の夕飯を塩原氏にご馳走して、逗子駅までBXで送り、
塩原氏は電車で帰宅。古川は仕事場ランテルナロッサへ。

明日は古川一人での作業となります。計画を立てていたとはいえ一度にこれだけの作業を真夏にやるのはかなりきついです。

オルタネータ取り付けボルトについて

塩原号のオルタネータ取り付けボルトは
ホームセンターで普通に買える10ミリ×140ミリのボルトでした。
140ミリは長すぎで強度のため全ネジでないのでねじ山が足りません。
そのためかなり分厚いワッシャーを4枚も重ねて排気管側から取り付けてありました。
ネジピッチから自動車用ではありませんでした。
でも何で排気管側から入れるんだろう?どうしてもその意味がわかりません。
実際にホームセンターで購入したのは10ミリ×100ミリのボルトです。これで十分です。
これをボディ側から入れる。これが一番まともかと思います。

8月20日 第3日目

朝涼しいうちになるべく作業を進めます。
オルタネータ取り付け
サブフレーム連結 (この作業でだいぶ時間をとられる。)
ボルト穴の位置がどうしても定位置に来なくて無理に入れるとボルトのねじ山の最初の部分が削れてしまい、
ボルトが入って行かないのです。結局二カ所ほどボルトを交換しました)
オルタベルト取り付け
オルタネータ配線
ラジエター取り付け、配管
ヘッドライトユニット取り付け
ヘッドライトワイパー取り付け
フロントグリル取り付け
冷却水注入

今日は僕一人ですが、助手たちが手伝ってくれました。

午前中で終わるかと思ったのですが
ラジエター周りが2型とは構造が違い、さらにヘッドライトワイパーなどあるのですいすい組み立てるというようには行きませんでした。

作業終了は1時半。工具の片付けをして、その後、逗子海岸の海でで30分ほどぷかぷか浮いておりました。
久々に車いじり三昧の三日間でした。腰と腕の筋肉がだるいです。飲んだ麦茶は計8リットルぐらいじゃないでしょうか?

海から帰ってさっぱりして少々テストドライブへ
やっぱりフェイズ1のエンジンはパンチがありますね。楽しい。

ラジエターファンのシュラウドの効果は少し長時間運転してみないとわかりませんが、
信号停止でクラッチを踏むとエンストするという症状は二回ほどありましたが若干改善しているように思えます。
毒キノコ付きでブローバイの大気解放とかしちゃっているのが原因ではないのかなあ?
先ほど店まで運転してきましたがエンストは一回も起こらずでした。

テストドライブでウインカーの球切れを発見。交換しておきました。

これで合宿は終了。

お疲れ様でした。

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