ランチア・テーマ日記
LANCIA THEMA 8・32
2014年7月11日
後バンクバルブ摺り合わせ、シート調整
32カ所もあるのでタコ棒を使うのは結構疲れます。で、使わない方法でチャレンジ。
使うのはドリルとバキュームホース。
バルブの擦り合わせ。でもタコ棒を使うのはすごく時間がかかるので、ステムにオイルを塗ってバルブをセット、
カム側からきつめのバキュームホースをステムに差し込み、そこにドリルビットを刺す。
言うなればゴム製のユニバーサルジョイントだ。これで擦り合わせをして行く。
バルブガイドを打ち替えるとシートは必ず狂うそうで、
元の状態とはほんの微妙にセンターまたはバルブの傾きが狂うのか、
異常のなかった後ろバンクの元からあったバルブを使っているにもかかわらず、なかなか当たりが出ない。
タコ棒でやっていたら時間ばっかり食うので別な方法を考えてみる。
まず、擦り合わせでシートを削って行くには異常に時間がかかるし限界がある。
普通はシートカッターできちんとシートの面出しをするのだけれど、
シートカッターなんて高価な工具は持っていない。
まず中心となる45度の角度でシートを削りたい。
持っているものでなんとかできないか?
ドリルのチャックが45度の面を持っている、それなりに精度の出ている製品だろうからこの面を使ってみる。
チャックに7ミリのビットをつけて、45度の面に荒目のバルブコンパウンドを塗って回転させシートを削ってく。
これで新しいバルブガイドに対して正しい角度のシート面ができる。かな?
バルブを使っての擦り合わせで全然削れない一面が、ドリルチャックのシート削りで綺麗に削ることができた。
普通は光明丹を使って当たりを見るのだがこれでOKでも実際もれていることもあるので今回は省略。
ある程度まで削って良さげなところで終了。
せっかく精度を出して削ったバルブガイドの内壁に傷つけないように
バルブコンパウンドが流れないように注意して
摺り合わせていきます。
一通り良しと思われるところで全バルブをセット。
全バルブ全閉状態で石油を燃焼室に流し漏れをチェック。
バルブステムシールを使わないで一旦バルブシステムを組む。
プラグを取り付けて燃焼室に石油を流し込む。これが漏れなければ合格。
まず第一回目は16バルブのうち10カ所不合格。削りが足りないのだ。
予想していたけれどガックリ。明日、またバルブスプリングとかバラして擦り合わせのその2をやります。
排気ポートや吸気ポートから表面張力の無い石油がじわーっと流れてくると悲しくなる。
マジックで書いた○×が漏れのあるなし。